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遠藤先生のこと


    50代後半、知人に声を掛けてもらい、4年ほど日本○ンクラブの事務局で

    仕事をさせて貰うことになった。 

    文壇人のクラブで、錚々たるメンバーが顔をつらね、とてもお目にかかれない

    方々と接することが出来たのは、幸運というべきだろう。


  当時の会長が、遠藤周作先生。  狐狸庵先生と言えば、愉快な随筆を読んだ

    方も多いと思う。 あれは、先生の裏の顔で、本当は真面目で敬虔な

    クリスチャンである。

    


    裏の顔・・・・とは言え、ご当人は気さくで、冗談が大好き。

    近寄りがたい大作家の顔には、遂に接することが出来なかった。


    「あれは、可笑しかったね~~~」  マンションの一室が事務局だったが、

    机を並べて仕事をしていた仲間と先日、久し振りに会い、思い出話に華が咲いた。


    初対面のご挨拶をしたとき、コチコチになっている当方の顔をご覧になって、


    「あれ~?以前、どこかでお会いしましたなぁ~」 ?????

    「また、先生の癖がでた、初対面の女性にはいつもこれだ」 周囲が笑う。


    当方の仕事は、各国から送られてくる手紙・書類の類を読んで、返事を書き、

    FAXで送り返すことだったが、たまたま先生が事務局におられて、

    FAXを送り終えて戻ると

   「いま、なにをしてきたの?」

    「返事をFAXで、送り返してきましたけど?」

    「なんや~~!? あの紙が空を飛んで行ったんか~~い?? 

      信じられんなぁ~~」  本心から驚いておられる。

     大笑いになったことを思い出して、懐かしかった。  


      最近は本屋に入っても、コミックが我が物顔に場所を取り、純文学のスペース

     が一段と減った。

    それが、昨日は先生の本が平積みになっている。

      版権が切れた?ので、「サイレンス」として映画化されたらしい。

    2月に公開とか・・・思わず手に取って、再読中である。


     最後まで沈黙を守ったキリシタンが先生の本当の顔なのだろう。

     狐狸庵先生というお茶目な顔も持ち合わせた先生の魅力を改めて感じている。


     
                   1-11.jpg

       大先生ぶらない、お茶目な大作家遠藤周作先生、生涯忘れることはない

       だろう。


nice!(33)  コメント(21) 
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コメント 21

Baldhead1010

沈黙・・・読みましたが、映像になるより想像たくましくした方がいいようにも思います。
by Baldhead1010 (2017-02-02 17:08) 

engrid

沈黙、
映像はどのようにと思います、、
読み込む本でしょうから、、
by engrid (2017-02-02 18:13) 

takenoko

読んだような、呼んでいないような・・・最近本から遠ざかっています。
by takenoko (2017-02-02 20:45) 

なかちゃん

お名前しか知りません。
確か、某インスタントコーヒーのCMのネタになっておられたような気がします。
違いがわかる男の…ってやつね(^^;

by なかちゃん (2017-02-02 23:13) 

koto

短編ものがおもしろくて何冊も読みました。
お会いしてお話もしたなんて、羨ましい。

by koto (2017-02-03 10:31) 

okko

*Baldheadさん
版権が切れると、映画化できるんですね。
そうですね、わたしもそう思います。期待していません。


*engridさん
そうなんです、人の心の内や、動きは映像で忠実には再現できないと思います。
再読を始めて、ますますそう思います。


*takenokoさん
司馬遼太郎さんの本も、全部、読破したつもりでいても、忘れている部分が多いです。 寝る前の時間を、読書にあてています。活字の大きいのを選んで。


*なかちゃん
そちらの方は、忘れました。 如何にもです。違いの分かる紳士でした。


*kotoさん
どうしても、狐狸庵先生の方が親しみ易くて、面白いから手に取ってしまうわね。

あれこれ、60才まで働いたけど、最後にとても思い出に残る職場に恵まれ、幸せでした~~~!
by okko (2017-02-03 15:56) 

OJJ

狐狸庵閑話(こりゃアカンワ)は結構読ませていただきました。東大合格者1位を続けた頃の灘高について中島らもによれば「高級官僚やエライサンは一杯居るけど知名度では1がコリアン先生、2はらもだ」と。
深い河は娘の課題図書だった関係でしっかり読ませていただきました。深すぎた!
by OJJ (2017-02-03 18:03) 

yakko

こんばんは。
本を読まないので反省です(_ _) 狐狸庵先生のお名前だけは存じています !
by yakko (2017-02-03 18:20) 

きまじめさん

狐狸庵先生の作品は、楽しくて軽く読めたので、かなり読みましたが
面白かったという印象ぐらいしか残っていません。
佐藤愛子さん、北杜夫さん等との交流の話は面白かったのですが。
沈黙は買い求めましたが、重くてあきらめました。
素晴らしい方との出会いがあったのですね。宝物ですね。
by きまじめさん (2017-02-03 23:07) 

michan

ゆっくり本を読む暇も最近はないなぁ。この本は読んだことがないですね(゚∀゚)okkoさんは、本当に色々なこと
していますね^ - ^
やっぱりすごい(≧∇≦)
by michan (2017-02-04 00:39) 

mimimomo

おはようございます^^
遠藤周作さんの本は何冊か読みましたがこの「沈黙」は読んでいないです。
この方のことは本よりむしろ曽野綾子さんや佐藤愛子さんとの交流の方がわたくしには記憶に残っています。
by mimimomo (2017-02-04 07:11) 

kuwachan

遠藤先生が、以前私が行っていた美容室で頭のマッサージトリートメントを
体験されたことを面白く可笑しく書いていらしたことがありました。
あの遠藤先生が⁉︎お茶目な一面?と思っていたのですが、
okkoさんの記事を読んで、それが本当のお姿だったのかもって思ってしまいました。
by kuwachan (2017-02-05 11:10) 

okko

*OJJさん
おもしろいですね~、狐狸先生は。よく読みました。他人に見せる顔は、こちらの剽軽なお顔でした。深い河・・・・ガンジス河の畔、この目でみた印象は忘れられません。難し過ぎて、読み砕いているかどうか、疑問です。


*yakkoさん
最近は読みませんね~・・・というか、目が疲れて読めません。
コリアン先生、もう本屋さんでは見かけませんが、これは面白いですから、機会があったら読んでみてくださいな。


*きまじめさん
声を掛けてもらわなければ、一生、ご縁のない方たちばかりの世界でした。
貴重な体験をすることが出来て、幸運だったと思っています。


*michan
50代は充実してましたね~~。男の子2人だと、家を空けることが出来ないから、家で出来る仕事はしていたけど。
思い出すと、忙しい人生だったなぁ~。michanも、充実した毎日じゃないの~。


*mimimomoさん
「90才、何が悪い」いかにも愛子さんらしいタイトルの本を最近読みました。
周作さんとの交流も、何度か出てきて、微笑ましかった。
曾野さん、ご主人を亡くされましたね~、お気の毒。


*kuwachanさん
照れ屋さんだった面がお有りになったようで、照れ隠しに、わざとオカシナ冗談を言われていた向きはありになったような気がします。
僅かな時間でしたが、充実した毎日でした。 
by okko (2017-02-05 14:54) 

sasasa

大作家の先生と言うと近寄りがたい雰囲気を醸し出しているのかと思えば、
気さくな一面ももっていたのですね。
by sasasa (2017-02-05 16:21) 

okko

*sasasaさん
他にも有名作家さんたちとお話する機会があったけど、尊大ぶった方はあまり、いらっしゃいませんでしたよ。
by okko (2017-02-06 11:51) 

mimimomo

こんばんは^^
そうなんですよね~三浦朱門さん、亡くなられましたね。遠藤周作さんとはお馴染みの方たち~だんだん、世代交代ですね。
by mimimomo (2017-02-06 18:07) 

トモミ

こんな経験もされていたとは!今更ながら驚きです。
遅ればせながらお誕生日おめでとうございます(笑)!!
by トモミ (2017-02-08 15:32) 

mwainfo

遠藤先生とご一緒、まさに得難い素晴らしい一時期ですね。
学生時代、熱狂して読んだ作家が、遠藤周作とアルベールカミユでした。
「沈黙」の中の一節、「罪とはあいての人生を乗り越えて、そこに落とした罪を忘れてしまうこと」、今でも鮮明に記憶に残っています。。

by mwainfo (2017-02-09 11:18) 

okko

*mimimomoさん
三浦先生のお宅は、割と近くなので病院で2・3回お会いしましたが、お話したことはありません。文化庁長官をされていたとき、「おまえ、まだ、やっとるんか~~」って遠藤先生がおっしゃったとか、阿川弘之先生と3人、仲良しさんだったようですね~。


*トモミさん
全く持って、貴重な体験でした。総会のときなどは、受付役でしたが、思い掛けない作家の方にじかに接することが出来て。腰の低い紳士「ドナルド・キーンと申します」
謙虚な態度にビックリしました。
ああ、お互いさまに、メデタイメデタイでしたね。


*mwainfoさん
あの数年は、毎日が充実していました。
実は、日本文学には疎く、(英米文学科だったので) 初めての方も大勢いらっしゃいましたが、独特な雰囲気を味わえたことだけでも、幸せでした。
「沈黙」再読しています。難解な部分がかなりあります。
ドストエフスキーに熱中していた時代がありましたね。凍結したネヴァ河見たさに、真冬のStペテルブルグ、60才にして訪れました。
by okko (2017-02-09 11:49) 

足立sunny

遠藤周作先生、碁好きが高じて「宇宙棋院」を作られて、ともかくおそろしく下手な囲碁を打たれていたのが印象に残っています。本の作品群も好きでしたけれど、あの精緻さからは想像もできない、楽しいけれどめちゃめちゃな碁でした。

by 足立sunny (2017-02-09 18:55) 

okko

*足立sunnyさん
そうでした、宇宙棋院とか、樹座という劇団とか、多彩な方でした。
亡くなるのが早すぎたと思います。剽軽な先生、深刻なお顔は拝見したことがありません。
by okko (2017-02-10 11:36) 

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